液体用工業用フィルター選びのポイントは
自社の要件を満たせる
ろ過機の選出

化学工業や医療、食品、自動車など幅広い分野で活用されている液体用工業用フィルター。自社が取り扱う液体・粒子のサイズごとに適切なろ過機がありますので、まずは最適な工業用フィルターを選ぶための流れを解説していきます。

工業用フィルターの導入前に
整理しておくべきこと


工業用フィルターを導入するにあたり、最適なフィルターを設置するには専門メーカーに相談するのが早道ですが、要件が分からなければ回答できません。下記の内容はどのようなメーカーに相談する際にも事前にまとめておくべき項目ですので、あらかじめ準備をしておきましょう。

  • フィルター設置の目的 (濾過、ゴミ除去、個体分離 etc..)
  • 流れる流体の特徴
  • 流体の流量と粘度
  • 取り除く物体の量
  • 物体のサイズ
  • コストの考え方(イニシャルを抑えるか、 ランニングを抑えられるか)
  • メンテナンスの許容度(メンテフリーになる程イニシャルコストが高い)
    ⇒フィルターへの負荷増大時に取り得る選択肢(設備増設、加圧浮上、プレフィルター)のコスト比較例はこちら
  • フィルターの設置に求めるサイズ
  • 設置場所の特徴
【POINT】自社の要件を
可能な限り数値化する

自社の要件を数値化することで、要件を満たすフィルター選定が初めて可能となりますので、予算を含め可能な限り希望する要件を詳細にまとめることが重要です。次章では、自社に合ったフィルターをメーカーに相談する際、どのようなフィルターを設置したいのか伝えるため、大きく分類したフィルターの種類を紹介します。

フィルター・スクリーンの
種類と特徴

要件を満たすフィルターを選ぶ際、下記の図を参照に取り除く物体の大きさにより、設置すべきろ過装置の種類が異なる点を抑えておきましょう。

種類と特徴種類と特徴
参照元サイト:日本液体清澄化技術工業会[フィルターガイドブックPDF]
https://www.lfpi.org/file/book_contents_0710.pdf

フィルターの特徴

フィルターは、使用される目的や用途も幅広いためさまざまな分野で利用され、使い方もいろいろですが、基本的には異物の除去が一番の特徴です。また、液体や気体中の粒子を分離、除去する目的で使用される多数の小さな穴が開いたろ材をフィルターといいますが、それを用いた装置のことをフィルターと呼ぶケースもあります。

ストレーナーの特徴

異物の混入を防ぐストレーナーは、プラント機器などの保護が特徴です。フィルターと同様に異物除去のために使用されるストレーナーですが、流体そのものの清浄性を高めるフィルターと異なるのは、プラント機器などの保護を目的とし、給水栓や浄化装置などプラント機器の手前に設置される点です。

スクリーンの特徴

フィルターの目詰まりを防ぐための前処理などに使われることの多いスクリーン。穴のあいたスクリーン表面で、粒子状の物質を効率良く捕捉できるのがスクリーンの大きな特徴で、食品から製薬、化学、繊維など、さまざまな業界で液中の固形物回収や異物除去のほか、濃縮といった用途でも使用されています。

【POINT】取り除く物体のサイズで
フィルターにアタリをつける

各メーカーには得意とするろ過領域が存在し、棲み分けがされています。フィルター、ストレーナー、スクリーンなどの必要とするろ過・分級(※)装置が何であるか、事前にアタリをつけたうえで専門フィルターメーカーに問い合わせしましょう。次章では、フィルター選定のための具体的な流れを解説します。

※原料から粗い粉を取り除いて所定の粒子径以下の粉のみにする、あるいは粒子径分布を揃えて粉の流動性を上げるなど、粉体原料を粒子の大きさに従って分けること。

一般的なフィルター選定の流れ

自社の要件を満たしそうなフィルターを導入するにあたって、メーカー側と進める一般的なフローは下記の図になります。新規でフィルターを設置する場合と、既存フィルターに変更する場合で進め方が異なりますので、メーカーに相談する際は新規設置なのか、リプレイスなのか明確に伝えましょう。

一般的なフィルター選定の流れ一般的なフィルター選定の流れ

※ハウジングとは、フィルターを収納するケースのこと。

新規フィルター選定の場合

流体の処理量を正確に把握し、除去したい異物の性質と併せて、ろ過精度などをフィルターメーカーに伝えます。フィルターの性能を大いに発揮させるには適切なハウジングが重要です。メーカーから提示されたハウジングの取り扱いやすさや洗浄性などの内容を検討し、必要であればテストを行った上でシステムを決定します。

既存フィルター変更の場合

既存フィルターの問題点を抽出し、フィルターメーカーに情報を伝えます。メーカーから提示されたフィルター性能と既存フィルターの比較を行い、変更内容を検討します。必要があればテストを行った上でシステムを決定します。

【POINT】メーカー選びを左右するのは
予備テストでの高いパフォーマンス

自社の要件を満たすかどうかは、予備テストの結果を見て判断されます。再検討にならないように、高いろ過精度をクリアできるメーカーを選出できるよう、各メーカーが扱うフィルター特性を事前に把握しておくことが重要です。次章では、ろ過モデル(機構)ごとの特徴をまとめましたので、自社の要件を満たせるフィルターを探してみてください。

ろ過モデル(機構)による分類

工業用フィルターを形状で大まかに分類した場合、フィルター系と装置系に分けられます。以下の表は、フィルター系の中から、主に工業系で使用される各フィルターの特徴をまとめたものです。

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パンチング
プレート
金網 ウェッジ
ワイヤー
スクリーン
ノッチ
ワイヤー
焼結巻線
ろ材
焼結積層
金網
焼結金属
不織布ろ材
焼結金属
粉末ろ材
ろ過精度
μm
100-5000 5-2000 10-1000 10-1000 20-200 5-500 2-80 2-80
ろ過
モデル
表面※1 表面※1 表面※1 表面※1 深層※2 表面※1 深層※2 深層※2
強度
金属フィルターなどの多くは補強設計が可能です。
加工性
洗浄性
圧力損失
ろ材の細孔径や厚さにより異なります。
機能・用途 ろ過
分級
分別
濃縮
脱液
洗浄
仕切り
保持
価格 各メーカーの標準形状であるかどうかで価格は変わります。

※1 ろ材の表面で粒子を捕捉するタイプ。表面ろ過のこと。
※2 ろ材の内部で粒子を捕足するタイプ。深層ろ過のこと。

【POINT】メンテナンスに関連する項目にも注視

要件を満たすろ過精度は絶対条件でとして、フィルター選びで重要になってくるのがメンテナンスに関連する項目です。フィルター自身の耐久性が高いものや、メンテナンス頻度が少なくて済むもの、またメンテナンスそのものが容易なフィルターを選ぶことで、生産性が向上するので、「強度」「洗浄性」なども忘れず確認したい項目です。次章では、より詳しいフィルターの分類と特徴をまとめていますので、自社の要件に合ったフィルターの選び参考にしてください。

フィルター系

ろ過装置が交換可能のフィルター系には、「深層ろ過(デプスタイプ)」と「表面ろ過(サーフェスタイプ)」の2つに大きく分類できます。

深層ろ過(デプスタイプ)

深層ろ過(デプスタイプ)のフィルターは、ろ材の表面ではなく内部で粒子を捕足するタイプのフィルターです。目詰まりが少ないため高いろ過速度を維持できますが、洗浄が困難なため使い捨てというデメリットもあります。

糸巻きタイプのデプスフィルターは、樹脂や金属製の芯材に糸を巻きつけた構造になっています。

ポリプロピレン製やコットン製の糸などがあり、糸の種類によっても用途が変わります。ポリプロピレン製は一般工業用水や強酸、塗装などのろ過に、コットン製は耐熱性と耐油性にすぐれているので、石油製品から飲料水の他、アルコールや有機溶剤などのろ過に使用されています。

ろ過性能 比較的大きな粒子を取り除けるため、液体の清澄度を上げるのに適しています
主な用途 産業排水の粗ろ過や薬品のろ過によく使用されます

不織布・繊維積層タイプのデプスフィルターは、不織布などをロール状に巻きつけた構造になっています。用途は幅広く、飲料水や酒類、化学薬品などのろ過に使用されており、不織布をろ材に使用しているため、高い粒子捕捉能力がありスムーズなろ過が可能になります。

ろ過性能 耐薬品性に優れていて、異物漏れが少ない特徴があります
主な用途 塗料や塗装、化学工業、食品・醸造、などの分野で使用されます

多孔質のろ材を使用することで、表面だけでなくメッシュフィルターやストレーナーのようにろ材全体に粒子を保持するタイプのフィルターが多孔質タイプフィルターです。

プラスチック粉を焼結した多孔質体(ポーラス)は、ポリエチレンやポリプロピレンが主な素材で耐薬品性に優れているものもあり、さまざまな分野で使用されています。

ろ過性能 耐薬品性に優れていて、無機または有機の多くの物体で使用可能です
主な用途 排水処理産業が主な用途で、医療用ガスや繊維、食品、石油などの分野でも使用されます

焼結金属タイプのデプスフィルターは、金属の粒子を結合させた構造になっています。

なかでも、さまざまなステンレス素材を拡散接合させ孔構造を持つステンレス多孔質体は洗浄性にも優れ、形状変化が起こりにくいのが特徴。極低温や耐熱性の環境下でも使用が可能なことから、幅広い用途で使用されています。

ろ過性能 高い耐熱衝撃性と耐食性を持っているため、長い耐用年数が特徴です
主な用途 圧力調整器等のゴミ取りや油圧ポンプのコンタミ除去などによく使用されます

焼結金網タイプのデプスフィルターは、耐熱強度と耐酸化性を持つため主に化学工業や薬品工業で使用されています。金網を数枚重ねて加工と焼結を繰り返すことで接触部を溶着させたろ材で立体的なろ過穴を形成します。

ろ穴の大きさは、金網のメッシュや重ね合わせた金網の枚数、焼結時の圧力によって変化します。

ろ過性能 ステンレス特有の耐食性・耐熱性・耐圧性があります
主な用途 エアフィルターや高分子ポリマー類、工業油、燃料油のろ過など幅広く用いられています

表面ろ過(サーフェスタイプ)

ろ材の表面で粒子を捕捉するサーフェスタイプのフィルター。

ろ材として使用されることが多いろ紙には、化学実験や一般家庭で使用されることの多いパルプを主原料に作られたものやガラス繊維などの無機材料でできているものもあります。工業用フィルターに使用されるろ紙について、さまざまなタイプや用途なども詳しくご紹介しています。

ろ過性能 無機物質をほとんど含んでおらず、ろ過速度が早い性能を持っています
主な用途 液体中に含まれる沈殿物や不純物を濾しわけるために使われます

ろ材として膜を使用して作られたフィルターのことをメンブレンフィルターと呼びます。一般的には精密ろ過が必要な工程で使用され、原料にはポリエーテルスルホンやナイロンなど、さまざまなものがあります。

メンブレンタイプでは、使用される材質のほか、ろか精度などについてもご紹介しています。

ろ過性能 ある特定のサイズの微粒子や微生物は通さない性能があります
主な用途 水の清浄化、ビールの酵母除去や飲料水の清澄化、デバイスの洗浄液などに用いられます

ストロー状の中空繊維を束ねたフィルターを中空糸膜フィルターと呼びます。ストロー状の繊維には細かな穴が開いており、そこに不純物の粒子を付着させます。

活性炭と同じ仕組みですが、ろ過面積が大きいため工業用フィルターには広く利用されています。中空糸タイプで、詳しくご紹介しています。

ろ過性能 安価で利用できるものの、破断により原水が侵入しやすい欠点があります
主な用途 雑菌・赤サビなどを除去する浄水器や細胞培養でよく使われています

工業用フィルターとしての用途や利用範囲の広いメッシュ金網フィルター 。異物や不純物を取り除く目的で、自動車部品や医療機器、空調から家電製品、食品分野など、さまざま分野で幅広く利用されています。

銅やニッケルなどの材質が使われていますが、使用環境に合わせて加工方法も各種あります。メッシュ金網フィルターで、さまざまなタイプや用途なども詳しくご紹介しています。

ろ過性能 耐熱性と耐化学薬品性もあり、洗浄して使えるため低コスト・長寿命で使用できます
主な用途 産業機器や自動車部品、医療機器、空調、家電、食品など幅広く使われます

目詰まりが少なく精度が高いことから、さまざまな目的に使用されているウェッジワイヤースクリーンタイプ。

逆三角形の断面のような形状をしたワイヤーを等間隔に並べたスリットが特徴で、逆洗効果も高いことからメンテナンスも容易。そのため、多くの産業分野でのろ過に適しています。

ろ過性能 目詰まりが少なく脱水性に富み、逆洗効果が高くメンテナンスが容易な性能を持っています
主な用途 業種や場所に関わらず、ろ過・固液分離・分級・脱水・濃縮などに使用されます

【ポイント】工業用フィルターの
ランニングコストを抑えるには

【ポイント】工業用フィルターのランニングコストを抑えるには

上記で説明している多くのフィルターはメンテナンスが必須であり、ランニングコストも多額になってきます。ランニングコストを抑えたいなら、メインフィルターの工程前に設置する、工業用プレフィルターの導入も検討すべきでしょう。
プレフィルターで大きなゴミや固形物を取り除くことで、メインフィルターの耐久性を高めるだけでなく、交換する頻度を下げられます。工業用プレフィルターのメリット・デメリットや効果実験から得た数値比較を行っていますので、費用対効果を確認してみてください。

装置系

固定型のろ過機とし、交換型のフィルターを設置しないタイプのものを装置系として分類しています。

ろ材に砂を使用するため砂ろ過と呼ばれており、基本的なメカニズムは同じですが、通水方向や通水方法、薬品の注入などいくつかの種類があるので、設置場所や使用環境に適したものを選択しましょう。

ろ過性能 ろ材に砂を用いたろ過のことで、緩速ろ過や急速ろ過などが可能です
主な用途 飲料水の製造や工業用水、農業用水などのろ過に使用されます

ろ過のさいの目詰まりを防ぐ目的で、ろ材の表面をコーティングする物質を助剤といいます。特に、液体だけでなく気体にも有効で多孔質な構造を持つ珪藻土は、ろ過の助剤として使われることが多くなっています。

ろ過性能 ろ液の清澄度を高めて品質の高い商品を製造できます
主な用途 化学業界、製薬業界、食品加工業界などの製造過程によく使われます

ろ布や金属フィルターを取り付けた回転体に処理物を通過させることにより、処理物の固体と液体を分離させるようなメカニズムでおこなわれるろ過を遠心分離ろ過といいます。

ろ過性能 澄んだ上水と砂などの固形物を重力沈降よりも短い時間で分離させられます
主な用途 食品の製造や産業廃棄物、汚泥の処理、切削屑の油回収などの浄化に用いられます

水中に浮遊、または水に溶けない固体の粒子を沈殿させることで分離させるろ過を沈殿ろ過といいます。粒子の比重や径が大きいほど早く沈殿しますが、凝集剤や助剤を使用して合体させることで粒子を大きくして沈殿しやすくすることもあります。

ろ過性能 凝集剤を使って水中の濁質を凝集させ、固まり(フロック)として沈殿させ除去する性能があります。
主な用途 工場からの排水や下水道水などの浄水に使われます

工業用フィルター以外のろ過素材

多孔質形状で除去能力の高いセラミックやプールの除濁用として利用される事の多いスーパーシリカなどがあります。

液体や気体の混合物から固体粒子を分離するさいに使用される、ろ材としての布のことを「ろ布」といいます。

ろ布には、大きくふたつに分けると織布と不織布があります。織布は払い落とし型のバグフィルターに、それ以外のバグフィルターには、ろ過速度の大きい不織布の利用が多くなっているようです。どちらも取り外して洗浄することで繰り返し使用できるので経済的です。

ろ過性能 耐熱性に優れているものや耐摩耗性に優れたものなど、使用される環境により特徴が変わります
主な用途 汚水脱水や真空ろ過などに使われます

工業用フィルターのトラブル

工業用フィルターのトラブル事例の中で、発生頻度の高いトラブルといえば目詰まり。そして、次に多いトラブルはフィルターの抜け落ちや破損です。
さらに、フィルターを付けていない状態での稼働が長時間続くことで機械内部にホコリが溜まり故障の原因になることもあります。

目づまりが発生すると、機械を停止させフィルターの清掃や交換によって目詰まりを解消してから機械を再稼働させなければなりません。
そうならないためにも、使用温度や粒子の性状などを考慮し、環境に合った適切なフィルターの選定と定期的なメンテナンスが重要になります。

現在使用しているメインフィルターに「工業用プレフィルター」を設置することでメンテナンスの手間を大幅に減少させられます。さらに、工業用フィルターのメンテナンスを楽にするだけでなく、メインフィルターの耐久年数も向上させることが可能になります。

脆性材スラッジを除去するフィルターの基礎知識

脆性材の加工において、スラッジの除去は課題のひとつです。以下のページでは、脆性材スラッジの除去に関わる情報を解説します。

脆性材スラッジは、加工製品の品質低下や機械設備の性能低下を引き起こす可能性があります。フィルターろ過システムを活用することで、脆性材スラッジの回収・除去が可能です。本記事では、脆性材スラッジを除去する上でのフィルターの重要性について解説します。

フィルターを用いたクーラントろ過システムを提供している事業者は多数存在し、実際に導入してスラッジの回収・除去を行っている企業は多いです。本記事では、提供されているフィルターろ過システムとその導入事例について紹介します。

脆性材とは、力を加えた時に亀裂が生じやすく、破壊しやすい素材です。脆性材の加工ではスラッジが発生しやすく、加工した製品や工具、機械設備に悪影響を及ぼすことがあります。本記事では脆性材の概要と、脆性材スラッジを除去する方法について解説します。

サイクロンフィルターは遠心力を利用してスラッジを除去します。液体を高速旋回させ、比重の大きいスラッジを効率よく分離。シンプルな構造で電力が不要な点も特徴です。スラッジ除去における基本的な仕組みを理解することで、効果的な利用が可能になります。

マグネットフィルターは、磁力を活用して液体中の磁性体スラッジを効率的に除去します。非磁性体スラッジには効果がないなどの注意点もありますが、用途や環境に合わせて選べば大きな効果を発揮します。

ドラムフィルターは回転するドラムにろ材を装着し、スラッジを連続除去。幅広いスラッジに対応でき、大量処理も得意なため、工場の生産ラインを止めずに安定稼働をサポートします。自動化も容易で省力化にも。

スラッジ除去における遠心分離フィルターは、目詰まりが発生しにくく、長期間安定したパフォーマンスを提供します。微細な異物も効果的に取り除き、メンテナンスコストを削減できるメリットがあります。

スラッジ除去に役立つ内圧式フィルターは、圧力をかけることで微細な汚れを除去します。コンパクトな設計で、設置場所を選ばず、メンテナンスも簡単。ただし、初期コストや圧力損失、定期的なメンテナンスが求められます。

カートリッジフィルターは、微細なスラッジも高い効率で除去できる点が大きなメリットです。フィルター交換が簡単で専門知識が不要な上、装置自体もコンパクトで設置場所を選びません。初期コストも比較的低く、手軽に導入しやすいスラッジ除去方法と言えます。

深層ろ過方式のデプスフィルターは、高いダスト保持容量がメリットです。フィルター内部でスラッジを捕集するため、交換頻度を抑えられる可能性があります。一方で、ろ過精度は表面ろ過に劣り、目詰まりしたら交換が必要となるため、運用面も考慮した選定が大切です。

特定の粒子サイズを確実に除去したい場合、サーフェスフィルターが有効です。表面の孔で粒子を捉えるため精度が高く、洗浄可能なタイプも多いのがメリットです。一方で、多くのスラッジ保持は苦手で、ゲル状粒子などでは目詰まりしやすい点に注意が必要です。

連続運転が必要でフィルター交換の手間を省きたい場合にディスクフィルターは有効です。自動逆洗浄機能がその要求に応えます。ただし、初期投資や逆洗浄水の処理設備を考慮する必要があります。スラッジの性状や処理量、予算に合うか見極めが重要です。

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工業用フィルターメーカー一覧

工業用フィルターの交換や工業用プレフィルターの設置を検討しようかとお考えの担当者の方へ、工業用フィルターメーカーをご紹介します。
それぞれのメーカーの特徴を解説していますので、選定の参考にお役立てください。

アイ・イー・サービス株式会社

パスボックス、ベントフィルタなどを取り扱うフィルター製造、販売会社。

本社所在地 東京都大田区北千束1-13-10
電話番号 03-5731-2511
公式HP https://ie-service.co.jp/

株式会社IHI

幕末以来という長い歴史を持つ日本を代表する企業のひとつ。フィルタの分野でも技術を応用した製品開発に取り組んでいます。

本社所在地 東京都江東区豊洲3-1-1 豊洲IHIビル
電話番号 03-6204-7800
公式HP https://www.ihi.co.jp/

株式会社IHI回転機械
エンジニアリング

「IHI濾過機」を取り扱う総合エンジニアリング企業。IHIグループのひとつ。

本社所在地 東京都江東区東雲1-7-12
電話番号 03-6703-0350
公式HP https://www.ihi.co.jp/irm/index.html

有限会社アイエス産業

現場に合わせた施工、特殊な仕様のフィルターにも対応しています。

本社所在地 愛知県一宮市今伊勢町馬寄志水3-4
電話番号 0586-24-4797
公式HP https://www.is-industry.com/

アイオン株式会社

SOFT99カーワックスでおなじみのソフト99コーポレーションのグループ会社。さまざまなタイプのフィルターを取り扱っています。

本社所在地 大阪府大阪市中央区谷町2-6-4 谷町ビル3F
電話番号 06-4790-7855
公式HP https://www.aion-kk.co.jp/

株式会社アイデック

米国SKC社製品の国内総代理店。販売やレンタルをおこなう環境測定機器の専門会社。

本社所在地 東京都墨田区両国4-38-3 第8高畠ビル
電話番号 03-5625-4294
公式HP https://www.ihdc.co.jp/

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